第483話『自分だけのジャンルをつくる』-【群馬県にまつわるレジェンド篇】画家 竹久夢二-
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大正ロマンを代表する、美人画で有名な唯一無二の画家がいます。
竹久夢二(たけひさ・ゆめじ)。
数え年・51歳で亡くなった夢二は、晩年、群馬県の伊香保の地に「榛名山美術研究所」を建設するという構想を発表していました。
榛名湖畔にアトリエを構え、いよいよ着工するというときに、念願だった海外外遊の機会を得ます。
帰国後に本腰を入れて建設に携わろうと目論んでいましたが、体調を壊し、やがて逝去。
結局、美術研究所は夢のまま、終わってしまったのです。
夢二が初めて群馬県伊香保の存在を知ったのは、28歳の時。
一通のファンレターでした。
加藤ミドリという少女からの手紙に、彼は返事を書きました。
当時、夢二の人気はうなぎのぼり。
ようやく画集が刊行され、美人画というジャンルに光明を得た頃でした。
女性ファンからの熱烈な手紙が毎日届いていました。
その中で、なぜ、このミドリという少女の手紙に返事を書いたのか。
真相はわかっていません。
ミドリは、伊香保で出会った画家を夢二と勘違いしたようです。
夢二の返事は、『竹久夢二伊香保記念館』に所蔵されています。
「愛らしいお手紙うれしくうれしく拝見しました。
イカホとやらでお逢ひになったのは私でありません。
それが私であったろうならと心惜しく思はれます」
夢二が実際に伊香保を訪れるのは、手紙からおよそ8年後。
36歳の時でした。
彼は、悩んでいました。
美人画では、誰も追随できない境地に達し、「夢二式」ともてはやされましたが、人気にかげりが見え始め、本の装幀、雑誌の表紙、詩や童話、ポスターやチラシのデザインなど、さまざまなジャンルに手を広げても、焦りと不安はぬぐえません。
そんな彼が、あらたなジャンルの着想を得たいと望み、訪れたのが、伊香保だったのかもしれません。
美術学校にも行かず、師匠も持たず、孤高の道を進んだ彼にとって、自分だけのジャンルを開拓することだけが、生き残る術だったのです。
独特の画風で今も多くのファンに愛されるレジェンド、竹久夢二が人生でつかんだ、明日へのyes!とは?
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竹久夢二(たけひさ・ゆめじ)。
数え年・51歳で亡くなった夢二は、晩年、群馬県の伊香保の地に「榛名山美術研究所」を建設するという構想を発表していました。
榛名湖畔にアトリエを構え、いよいよ着工するというときに、念願だった海外外遊の機会を得ます。
帰国後に本腰を入れて建設に携わろうと目論んでいましたが、体調を壊し、やがて逝去。
結局、美術研究所は夢のまま、終わってしまったのです。
夢二が初めて群馬県伊香保の存在を知ったのは、28歳の時。
一通のファンレターでした。
加藤ミドリという少女からの手紙に、彼は返事を書きました。
当時、夢二の人気はうなぎのぼり。
ようやく画集が刊行され、美人画というジャンルに光明を得た頃でした。
女性ファンからの熱烈な手紙が毎日届いていました。
その中で、なぜ、このミドリという少女の手紙に返事を書いたのか。
真相はわかっていません。
ミドリは、伊香保で出会った画家を夢二と勘違いしたようです。
夢二の返事は、『竹久夢二伊香保記念館』に所蔵されています。
「愛らしいお手紙うれしくうれしく拝見しました。
イカホとやらでお逢ひになったのは私でありません。
それが私であったろうならと心惜しく思はれます」
夢二が実際に伊香保を訪れるのは、手紙からおよそ8年後。
36歳の時でした。
彼は、悩んでいました。
美人画では、誰も追随できない境地に達し、「夢二式」ともてはやされましたが、人気にかげりが見え始め、本の装幀、雑誌の表紙、詩や童話、ポスターやチラシのデザインなど、さまざまなジャンルに手を広げても、焦りと不安はぬぐえません。
そんな彼が、あらたなジャンルの着想を得たいと望み、訪れたのが、伊香保だったのかもしれません。
美術学校にも行かず、師匠も持たず、孤高の道を進んだ彼にとって、自分だけのジャンルを開拓することだけが、生き残る術だったのです。
独特の画風で今も多くのファンに愛されるレジェンド、竹久夢二が人生でつかんだ、明日へのyes!とは?
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